ろばのくつした (いつか晴れた日に)

試写会や劇場、DVDなどで鑑賞した映画の感想などをまとめています。おすすめDVDも紹介しています。

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◆ホームレス中学生 60点



2008年10月25日(土)公開 公式HP

監督・脚本 : 古厩智之

出演 : 小池徹平 /西野亮廣/池脇千鶴 他

原作 : 田村裕『ホームレス中学生』(ワニブックス刊)


家から家財ごと締め出されて唖然としている兄弟3人の前に、自転車で現れた父親が、突然 「解散!」の一言で、いなくなってしまい、取り残された3人では大学生の兄を筆頭に到底生活できないと踏んだ小池徹平演じる中学二年生の少年麒麟の田村裕が、ホームレス生活を余議なくされる私小説「ホームレス中学生」の映画化です。

同名私小説「ホームレス中学生」は、2007年9月の発行後、たった2ヶ月でミリオンセールを果たした話題作。

兄弟役が3人とも関西出身とあって違和感のない関西弁で息のあった兄弟ぶりを見せています。

所持金が底をつき、自販機の周りに落ちているお金や取り忘れたおつりを探し回って食いつないだり、田村少年のただならぬ様子を察知してハトの餌をだまっておいて行ってくれるおじいさんのパンの耳を食べ、草や段ボールまで食べてみるなどの精神状態にまで追い詰められていきますが、悲壮感とは無縁の美少年小池徹平自体のキャラクターが演じているせいか、あまり悲惨さは感じにくいものの、親友の家族と肝っ玉母さんのおかげで締め出されて以来はじめて兄弟3人そろって夕食をごちそうになるシーンは、池脇千鶴の好演もあってか、私の涙腺のダムが決壊しました・・・・

なにかと世話をしてくれる民生委員の女性の温かい人情に触れ、まずしいけれど兄弟一緒に暮らせる幸せを感じ初めていた矢先の、母の臨終の際には理解できなかった人の死というものに衝撃を受けたりと、多感な思春期にありがちな不安定な少年田村少年を励ました教師の言葉・・・

「私だって28歳にもなってしんどくて死にたいと思うこともあるのに、その半分しか生きていないあなたがしんどいのは当然よ」という言葉が印象に残ります。

また、姉の幸子と口喧嘩の末家を飛出して警察に補導されて迎えに来た兄が、自分がお荷物になってしんどいだろうから、早く母のもとに行って楽になりたいと言う田村少年を殴りつけて、言った言葉・・・

「一緒におってくれるからしんどくても生きていけるんだ」

しみじみ肉親である兄弟の絆の温かさ、卵付きの牛丼よりも比べようもない姉幸子が握ってくれていた愛情のこもった具のない塩むすびのおいしさを感じさせられます。


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