ろばのくつした (いつか晴れた日に)

試写会や劇場、DVDなどで鑑賞した映画の感想などをまとめています。おすすめDVDも紹介しています。

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◆告白 85点 #eiga #movie #cinema #kokuhaku

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2010年6月5日公開 公式HP


監督・脚本:中島哲也

原作:湊かなえ

出演:
  松たか子 (森口悠子)
  岡田将生 (寺田良輝/ウエルテル)
  木村佳乃 (犯人Bの母)
  1000人のオーディションから選ばれた37人の13歳
  (少年A/渡辺修哉)・(少年B/下村直樹)・(少女A/土屋綾香)

story:009年本屋大賞を受賞した湊かなえのミステリー小説を、「下妻物語」の中島哲也監督が松たか子主演で映画化。共演に岡田将生木村佳乃。ある中学校の1 年B組の担任を務める女性教師の森口は、愛娘を学校のプールで殺害される。警察は事故死と判断するが、森口は犯人はクラスの中にいると生徒たちに告げ、復讐の鬼と化していく。


■監督は、「下妻物語」「嫌われ松子の一生」「パコと魔法の絵本」の中島哲也監督。

■森口悠子先生役は、「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」で第33回日本アカデミー最優秀主演女優賞を受賞した、松たか子

■新人教師役は、「重力ピエロ」「僕の初恋をキミに捧ぐ」の岡田将生

■少年Bの母親役は、「失楽園」で第21回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した、木村佳乃。「キラー・ヴァージンロード」では、一皮むけた演技が新鮮でした。


世界最速で鑑賞させていただきました。その時の様子はこちらです☆



以前、渾身を込めて書いた感想が、IE8の突発的なエラーで保存をかける前に強制終了してしまって、全部消えてしまったために、二度と同じ感想は書けないのですが、また、しばらく経ってからの記憶に残る自分での印象で、気持ちを新たに書きたいと思います。だから少し忘れてしまっている部分もあるかもしれないので、思い出し次第付け加えながら書いていきたいと思います。

まだ、試写も予定されているのでもう一度観たいと思ったのですが、ほかの未見な作品の試写と日程がダブってしまっているので、断念しました。公開されたら劇場に観に行くつもりです。

原作も読みたいと思っていて、1週間以上前に読み終えているのですが、もう一回映画を観てから書こうと思っているうちに、ぼつぼつ試写で観たというつぶやきも見え始めてきたので、もう書き始めていいかな~っと思い書き始めました。



初めに言いたいのは、この映画が、涙の感動を呼ぶ!とか、恐怖をそそるホラー的要素とか、見るべき良い映画!とかのくくりで形容出来る単純なジャンルの作品でないと言う事です。

もちろん、作品内で起こる出来事は、実際にあってはならないフィクションと捉えての作品評価と言う点で読んでいただきたいと思います。


鑑賞直後は、思わずtwitterで邦画の中で、私の今年NO1とつぶやいてしまった感動は今でも忘れられません。

映画の鑑賞後に、原作者の湊さんや中島監督、主演の松さんのトークショーもあって、とても有意義な時間を過ごさせていただきました。

この三人の会話を聞いていると、ほんとに感性の鋭い天才の頭脳が集結して、その相乗効果をもたらせて出来上がった作品だと痛感します。

通常何百ページにもわたる原作を、2時間前後の映画という短い時間の中に収めるために、その世界観が別物になってしまったり、原作の良い要素がうまく描ききれなくて原作のファンから反感を買ったりと言う事は多々ある事ですが、本作に限っては、ほんとに難しいと思われる世界観を、原作を超えた表現と、それに加味された映像マジックを交えて表現されている点がすばらしいです。

また松さんの演技が猟奇的路線に走ってしまえば、きっとこの作品は単なるB級ホラー作品となってしまったかもしれません。

それが、中島監督の手によって、また、松さんの演技によって原作の良さからさらにスッテプアップした作品となったと思います。


人間の中には、生まれつき天使と悪魔の要素が混在し、感情をつかさどり、行動して行くものですが、客観的に見える出来事と物事の本質とは、実はずれがあって、それぞれの視点から見た事実とは多少違うものなのです。そんな事を鋭く抉り出したのが、原作『告白』。


幼少期の家庭環境が人の人格をある程度決定し、学校などの集団生活によって切磋琢磨され大人になっていくのです。

家庭が最も人間の人格形成に重要である事は言うまでもありませんが、その次に重要なのは体の成長と脳の発達に伴う変化とともに不安定になる思春期を過ごす学校と言っても過言ではないのです。


その思春期の始まりである中学の1年B組が舞台となります。

そこは、どこにでもありがちな教室の一風景、生徒達が牛乳を飲みながらガヤガヤと好き勝手に騒ぎながら、まとまらない感じの春休み前の終業式のホームルーム。

『厚生労働省・全国中高生乳製品促進運動』のモデル校になっていたため支給されていた最後の牛乳を飲み終え、空き箱を回収してから、学校から去る事になった松たか子演じる担任の森口の最後の挨拶から始まります。


ありがちな風景・・・・、担任の話などお構いなしワイワイがやがやまるで聞く気がないような生徒達。


そんなクラスの様子など気にもかけない様子で、淡々と最後のホームルームで話をはじめるところから始まります。

ここで感情むき出しに静かにさせようともしない、見下げたような話し方をする、松たか子扮する森口先生。


そんな普通じゃない異様な雰囲気は、ここから作り続けられて行くのです。


原作では、第六章からなっていて、同じ一つのストーリーをそれぞれの視点から描かれているので、すでに出来事は第一章で、ある程度見えてくるのですが、それぞれの立場から見るひとつの出来事は、客観的に見える現象からは少しずつ違っていて、全部の立場から見てから全貌が見えてくる。

それを映画の客観視するひとつの立場から作るはとても難しい事ではないかと思いますが、それをこの完成度の高さで、プラスアルファーな内容を作り上げてしまうのは、監督の手腕に加えて、松たか子の演技力に尽きるという感じがしました。

人間は、学校や社会に属する事で、大人になるにつれ、自分が傷つく経験や、人の痛みを感じる経験を通して、良い事、悪い事、すべき事、すべきではない事の、モラルに関する部分が熟成していくものなので、ある意味、本音と建て前を使い分けて、生きて行く事を覚えていくのです。

私は、世の中はそれによって秩序が生まれ、人は、欲望と我慢の葛藤の中で悩みながら成長していくのだと思っています。

殺人を犯しても少年法に守られた13歳以下の少年少女、その中で起こり絡まって行く4つの事件。そして娘を殺されても裁きを与えることが出来ない世の中に落胆し、自らのやり方で巧妙に裁きを下そうとする教師。


また、この作品で面白いと思われるのは、通常言ってはいけない、してはいけない事をしている事よりも、いわゆる世間的にすばらしい行為を行う熱血教師が、まるで馬鹿みたいな行為のように見せるシニカルさです。

熱血教師物語は、映画に限らずTVドラマなどでも数多く作られていますが、この通常もっとも正常な人がこの物語から、まるでピエロのように理不尽にはみ出していくところに、なにが当たり前でなにが普通じゃない事なのか、押しつけの正義の残酷さをも示してしまうところでしょうか。


本作は、登場する主要な人物たちの、それぞれの本音の部分にを鋭く切り込んでいく作品です。その本音を引き出すために巧妙に練り込まれた原作もまたすばらしいのです。




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